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小学校の新しい学習指導要領に「テニス」が記載された?

投稿日:2018年12月11日  更新日:

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いきなりですが、皆さん、「テニピン」って、ご存知でしょうか?
私は、つい先日(2018年12月9日)開催された日本テニス協会主催の研修会で初めて知りました。

「テニピン」とは、小学校の先生をされている今井茂樹さんという方が考案されたスポーツで、テニスとピンポン(卓球)を合わせたようなものです。

学生時代にテニスをされていた今井さんが、小学校における体育の授業でも、テニスに近いゲームを採用してもらえるようにしたいという思いを持たれて、考案されたそうです。

このテニピンは、小さなテニスコートを作って、スポンジのボールと、グローブのように手に装着させるラケットを使って行うテニスですが、ピンポンのダブルスのように、パートナー同士の2人が交互にボールを打つというルールになっています。

先日の研修会では、なんと、今井さんが、ご自身の生徒33人を研修会場に連れてきて、実際にテニピンの授業を行ってくださいました(生徒達は、もちろん学校の体育着を着用です。)。

研修会は、ナショナルトレーニングセンターで行われていたのですが、日曜日とはいえ、そこに30人以上の子供達が集まって来てくれたことに驚きました!

そして、そのテニピンの授業では、子供達がとても楽しそうにプレーをしていたのが大変印象的でした。

小学校の学習指導要領におけるテニス

ところで、近頃、テニスが小学校の学習指導要領(文部科学省が、学校で教える内容を示したもの)に記載されたという噂が飛び交っています。

2017年に、新しい学習指導要領が告示されたのですが(この学習指導要領が全面的に実施されるのは2020年4月からです。)、この中の「体育」に、今まで入っていなかった「テニス」が登場したというのです。

しかし、この噂は、厳密に言うと、事実ではありません。

こちら↑が学習指導要領ですが、この学習指導要領には、「テニス」という文言は、どこにも出てきません。

ただ、この学習指導要領に示されている内容を詳しく説明するための書物として「小学校学習指導要領解説」というものがあり(これも、文部科学省が作成しています。)、この書物の中に、初めて「テニス」という文言が登場しました。

こちら↓が、学習指導要領解説(体育編)です。

それでは、どのような形で「テニス」が記載されているのか、見てみましょう。

「学習指導要領」内の記述

まず、「学習指導要領」では、3・4年生が行う「ゲーム」と5・6年生が行う「ボール運動」を、いずれも①ゴール型、②ネット型、③ベースボール型の3つの型に分類していて、5・6年生が行う「ボール運動」については、次のような説明があります。

ア〔ゴール型〕はバスケットボール及びサッカーを,イ〔ネット型〕はソフトバレーボールを,ウ〔ベースボール型〕はソフトボールを主として取り扱うものとするが,これらに替えてハンドボール,タグラグビー,フラッグフットボールなどア,イ及びウの型に応じたその他のボール運動を指導することもできるものとする。(〔〕内筆者)

このように、「学習指導要領」の中には、「テニス」の文言はないわけですが、それぞれの型に応じた「その他のボール運動を指導することもできる」とあることから、体育でテニスの指導を行うことも否定されていません。

「学習指導要領解説」での記述

そして、「学習指導要領解説」では、上記の各型のゲームや運動の具体例が示されています。

3・4年生が行う「ネット型ゲーム」の例として、「バドミントンやテニスを基にした易しいゲーム(下線筆者)」と記載されており、さらに、5・6年生が行う「ネット型」の「ボール運動」の例として、「バドミントンやテニスを基にした簡易化されたゲーム(下線筆者)」と記載されています。

小学校教育における「テニス」の展望

このように、新しい学習指導要領の「解説」の中に、体育で指導できる運動の一例としてテニスが紹介されたことは、テニス界にとっては前進と言ってよいでしょう。

学習指導要領解説に記載されたということは、小学校の先生方に「そっか、テニスっていう選択もあるかー。」と思っていただけるということです。

小学校の体育の授業でテニスが実施されるようになれば、これまで以上に、テニスというスポーツが日本国民に認知されることになり、テニスの競技人口の増加につながっていく可能性があります。

ただ、新しい学習指導要領解説には、テニスにとって最大のライバルとも言える「バドミントン」も併記されています。

しかも、深い意味はないかもしれませんが、「バドミントンやテニス」というように、バドミントンの方が、テニスよりも前に書かれています。

現在、「バドミントンといえば日本!」というくらい、日本人選手が強いですから、メディアで取り上げられる機会も多く、バドミントンに興味を持つ人達も増えてきているのではないでしょうか。

ですから、学習指導要領解説を読まれた先生方が、テニスではなく、バドミントンを選択する可能性も十分にあります。

また、上でご紹介したように、学習指導要領には、「ネット型」のスポーツとしては、バレーボールを「主として取り扱うもの」とされており、このような記述がある限り、テニスの出番は、まだまだ少ないだろうと予想されます。

バレーボールのようなチームスポーツは、チームワークを養うなど、子供の教育に資する面がありますが、運動が苦手な子供は、チーム内での役割を与えられず、そのスポーツへ参加することの意義が見いだせないこともあるなど、デメリットも存在します。

一方、テニスのような個人スポーツは、誰でも主体的にそのスポーツに参加することができるという性質があり、他人まかせではなく、自分の力で問題解決をする能力を養うことに役立つと考えられ、個人スポーツもまた、子供の教育に資する面を有していると言えます。

教育の場において、チームスポーツだけでは足りない部分を、個人スポーツで補うということも必要だと思います。

ですから、個人的には、小学校の体育でも、もう少し個人スポーツを重視しても良いのではないかな、と感じます。

いつの日か、テニスが「学習指導要領」そのものに記載され、冒頭でご紹介した「テニピン」のような、テニスを基にしたゲームが、日本中の小学校に広まってくれることを願っています。

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