皆さん、こんにちは。
この度、Babolatの新作ポリエステルストリング、RPM POWER(1.25)を張って、実際に使用してみましたので、レビューしたいと思います。
このストリングは、2020年の全豪オープンファイナリストのドミニク・ティームが使用していることで話題になっているストリングですので、私も発売を楽しみにしていたストリングです。
RPM POWERを張ってみての感想
最初に、RPM POWERをラケットに張ってみての感想から書きます。
張ったラケットは、DUNLOPのCX200 TOUR(18×20)です。メイン(縦糸)46ポンド、クロス(横糸)43ポンドで張りました。
まず、ストリングの色は、つやの無いメタリックなブラウンです。
通常、ポリエステルストリングは、表面がツルツルしています。そのため、ストリング同士がこすれる際の摩擦力が小さく、打球時にストリングが大きくずれてから戻るので、これによって、スピン量が増加するということが言われています。
RPM POWERの表面は、ツルツルしておらず、サラサラしています(ヨネックスのポリツアープロのような感じです。)。
ストリング同士がこすれる際の摩擦力は、他のポリエステルよりもかなり大きく、クロスを通すときに、ゆっくり引いても「キーキー」と音がします。
摩擦力が大きいため、クロスを通しにくく、張りにくいストリングと言えます。
「キーキー」という音と、張りにくさのせいで、張っている最中は、正直、このストリングに対して、あまり良い印象を持てませんでした(^^;
また、摩擦力が大きいので、クロスを引く際に、しっかり緩みを取る工夫をするか、普段よりも高めのテンションで引かないと、狙ったテンションを出すことができないと思います。
ストリングの硬さは、ポリエステルにしては、それほど硬くなく、簡単に折れ曲がるので、他の一般的なポリエステルよりも柔らかいです。
柔らかいので、張っているときに、「これはボールが飛びそうだな」と感じていました。
RPM POWERを使ってみての感想
次に、実際にRPM POWERでボールを打ってみての感想です。
打球感
前述のように、RPM POWERは、ポリエステルにしては柔らかいので、打球感も柔らかいかも、と予想していましたが、そこまで柔らかくはなく、やはりポリエステルだな、という感じでした。
標準的なポリエステルよりは、若干柔らかいかな、という打球感です。
ただ、ラケットのスイングスピードを上げて、強めにボールを打つと、打球時にストリングがたわんで、ボールをつかむような感覚が出てきます。
この感覚が出ているときは、「ああ、今のはスイートスポットで上手く打てたな~」という感じがするので、個人的には、好きな感覚です。
飛び
柔らかいストリングなので、飛ぶだろうと予想していましたが、そこまで飛ぶ感じではなく、コントローラブルな飛びです。
標準的なポリエステルストリングよりは、やや飛ぶかな、という感じです。
スピン性能
スピン性能は、文句なく高いです。標準的なポリエステルよりも高いと思います。
打球時に、ボールがストリングに食いついて、それによって、しっかりスピンがかかってくれる、という感じです。
ストリングの摩擦力が大きいので、スナップバック(ストリングのずれ戻り)によるスピンのアシストは、あまり無いかな、と予想していましたが、打球後には、ストリングは元の位置に戻っているので、意外にも、ちゃんとスナップバックはしているようです。
耐久性
耐久性は、残念ながら、あまり高くはありません。
まず、使い始めてからスナップバックしなくなる(ストリングが、ずれたままになる)までの期間が短いので、テンション維持性能は、あまり高くないと思われます。
また、ストリングの摩擦力が大きいので、ストリング同士の摩擦によってストリングが削れてしまうのも早いです。
総合評価
ボールをつかむ感覚が持てるという点、スピンのかかりが良いという点で、私の中では高評価です。
耐久性は、あまり高くありませんが、頻繁にストリングを張り替えることができる人には、おすすめできます。
価格に関しても、RPM BLAST(ブラスト)よりも、若干安いので、その点もグッドですね。
ご興味のある方は、一度試してみてください。